建設業許可の「事業承継」制度について

令和2年の建設業法改正により、「譲渡及び譲受け」「合併」「分割」「相続」に関し、事前に認可を受けることで、建設業者としての地位を空白期間なく引き継ぐことができるようになりました。
以前は一度廃業して新規申請をする必要がありましたが、この制度の活用により、許可番号の継続や、経営事項審査(経審)の結果の承継が可能になります。

1.事業承継(譲渡・合併・分割)の手続き

神奈川県知事許可の場合

神奈川県内で事業を完結させている知事許可業者の場合、神奈川県知事への事前認可申請を行います。

  • 事前認可が必須:事業譲渡や合併の「前」に認可を受ける必要があります。認可前に事業を承継してしまうと、許可は失効し、新規での取り直し(空白期間の発生)となってしまいます。
  • 申請のタイミング:審査には概ね50日程度かかるため、合併期日の3か月以上前に申請しなくてはなりません。
  • 事前相談の重要性:神奈川県では、承継予定日の6か月程度前からの事前相談を強く勧めています。

国土交通大臣許可(関東地方整備局)の場合

複数の知事許可をまたぐ組織再編や、すでに大臣許可を持っている業者間の承継の場合は、関東地方整備局へ申請します。

  • 審査期間の目安:大臣許可の場合、申請から認可処分まで概ね90日程度の期間を要します。知事許可よりも審査に時間を要するため、さらに余裕を持ったスケジュール管理が必要です。
  • 登録免許税:事業承継(法第17条の2)や相続(法第17条の3)の認可手続きについては、登録免許税は課されません。
  • 管轄の変更:知事許可業者が事業承継により大臣許可に切り替わる場合も、この制度の対象となります。

2.事業承継制度の注意点

  • 全部承継が原則:許可を受けている建設業の「一部のみ」を承継することはできません。全ての業種をセットで引き継ぐ必要があります。
  • 一般・特定の混在は不可:同一業種について、一方が「一般」、もう一方が「特定」の許可を持っている場合、そのままでは承継できません。事前にどちらかを廃業するなどの整理が必要です。
  • 社会保険への加入:承継後、適切な社会保険への加入が義務付けられており、認可申請時に誓約書等の提出が求められます。

事業承継は「タイミング」が命です
事業承継や法人成りの手続きは、1日の遅れが「許可の失効」という致命的な結果を招くリスクがあります。
当事務所では、神奈川県知事許可・大臣許可を問わず、事業承継の認可申請において豊富な実績を有しています。まずは早めにご相談ください。

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